あぁ寒い。


昨日、六本木は雹だったけど
家に着いたら雪積もってた。

どんだけ田舎なのよ、うちってば。


凍える帰り道は
なるべく無心で
ひたすら駅からお家までの道のりを歩く。

思考はひとつ。


『寒い！』



でも昨日は
なんか色々考えてしまった。

寒すぎて。




昔、初めて勤めたＳＭ系のお店で
当時の店長に言われたことを
ふいに思い出したりして


たぶん顔、笑ってたと思うな。
電車でも涎垂れそうになったし。
てへ。



わたしが最初に勤めたのは
ＳＭというにはソフトな

Ｍ性感というやつ。


それでも当時初心者の私からすると
かなり刺激的なお店でした。


薄暗いマンションの一室を
パーテーションみたいので強引に区切って

声が筒抜けの部屋が４つ。

お客さんの受付と
女の子の待機場所も
全部その一室にある。

いまじゃ考えられないような作りですが
当時はどこもそんな感じでした。


お世辞にも清潔とはいえない店内で
毎日繰り広げられる行為を

当時１９歳のリナさんは

ドキドキわくわくしながら
一ヶ月間見学していました。


そのお店は
どこの女優さんかと思うくらい
美人のお姉さんばかり働いていて

ドえらい繁盛していましたよ。

彼女たちは今なにをしているんだろうか。



話を戻しますと
そこの店長に言われたことね。


『女王様の定義は？』


ちなみに１９歳の
日焼けサロンが欠かせない
金髪の汚いギャルっぽい何かだったリナさんに

ある日店長が問うた。



リナさん
『？わかんない。』


わかるわけない。

１９歳なんて
何も考えてないっつーの。


すると店長は間髪いれずにこう言った。



『エレガントである。』




もうねぇ
あたしゃぐぅの音も出ませんでしたよ。

エレガントって
あの時のあたしには
その言葉すら理解できないわけですよ。


よくあのお店で雇ってもらえたなと思います。
たしかに私以外はみなさんとっても

エレガント

でした。



対極にいたんです。

下品極まりない小娘だったんです。

敬語は使えないし
人の話は聞けないし

髪は傷みまくってボロボロ。

闇に隠れて生きれるくらい
真っ黒な肌。



なんで雇ってもらえたのか・・・

背が高かったから？


いまだに謎ですが

感謝しています。
あのお店で色んな事を教わったなぁと。


わたしがあまりにガキすぎて
いつも反発ばっかりしていたけど

あの店長が根気強くわたしに


エレガント


を求めてくれたから
なんとか大人になれました。

まだまだエレガントには程遠いですが
いくらかマシ。

あの頃よりはエレガント。
たぶんきっと。



この人の言うことをきちんと聞きなさいと
当時のわたしに教えてあげたい。




今日のブログは自分用。



おしまい。







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リナ